【バフェットも重要視】ファンダメンタルズ分析とは何なのか?投資家じゃなくても最低限知っておきたい知識

ファンダメンタルズ分析を知ると、経済が見える・投資の根拠が持てる

実は、一般投資家がやっていないことが多いファンダメンタルズ分析

やれば、必ず儲けが出るというものではないが、最低限知っておきたい知識の一つである。

単にめんどくさいからやらないという人が多いだけのような気がするが、

投資家だけでなく、経済や企業分析をする上でも非常に役立つ知識。

初心者にもできるだけわかりやすく、コンパクトに「ファンダメンタルズ分析」とは何か?

を解説していきたい。

 

そもそもファンダメンタルズとは何なのか?

ファンダメンタルズとは、企業や国の経済状況を表す要因のこと。

  • 国のファンダメンタル:GDP(経済成長率)・経常収支・雇用統計・物価指数など
  • 企業のファンダメンタル:業績・財務状況など

 

国や企業などの経済状態を表す指標
と覚えておけば良いでしょう。

 

ファンダメンタルズ分析とは何なのか?「長期投資・バリュー投資」に有効

これら指標をもとに企業分析・株価分析を行うことを「ファンダメンタルズ分析」といい、

株価や為替の動向を予想する基礎的なデータになる。

 

株価チャートなどで株価予測を行う「テクニカル分析」との対比として使われる。

財務状況や業績をもとにして、企業の本質的な価値を分析する方法。

 

企業の財務情報や業績等のデータを分析して、将来的に有望な銘柄を予測する一つの分析方法として知られている。

 

様々なデータを分析し、企業の本質的価値と市場評価のギャップを探索し、

過小評価されてる割安株や今後の成長株を探す材料になる。

特に長期投資を行う場合には、重要とされる分析方法で、銘柄選択の根拠を掘り下げることができる。

特に株価が本来の価値よりも割安になっている企業を探索するには有効。

 

ウォーレン・バフェットもバリュー投資が大好きだが、

特に売られすぎている局面で、「バリュー株」を拾うのには使える分析方法である。

 

バリュー投資:市場で過少評価されている割安株に投資し、収益を上げる投資法

 

ファンダメンタルズ分析のやり方「まずは身近な情報で」

難しい話は置いといて、誰にでも手に入る情報で簡単に捉えていきたいと思う。

会社の価値に対して株価が割安か、今後の成長が見込めるかを分析していく。

 

一般投資家はもちろんプロには情報量・分析力では敵わない。

まずは、近な情報で自分なりの分析ができるようになればそれで十分。

一番大事なのは、単なる主観や勘で買うことがなくなることである。

 

多くの一般投資家がファンダメンタルズ分析をできていないことを考えれば、

できているだけで大きなアドバンテージになると考えれば良い。

 

まず誰でも手に入る情報から「できる範囲で」分析をしてみることである。

  1. 会社四季報
  2. 決算短信
  3. 有価証券報告書

 

①会社四季報「もっとも簡単で手間がかからない」

まず基本は会社四季報の活用である。

財務諸表の重要な部分がコンパクトに集約されており、初心者にもとっつきやすいと思う。

 

売上高や経常利益はもちろん、株主構成や各株価指標等が分かりやすくまとまっており、

一般投資家が最もなじみやすい情報だろう。

 

同業他社との比較もしやすく、一冊あればかなり重宝する。

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②決算短信「企業の今を知る」

簡単にいうと、「決算の速報版」である。

概略的な要素であるものの、投資家が必要な情報をギュっと凝縮しているので、これはチェックしておきたい。

上場したら四半期ごとに決算を行い、その結果を公表しなくてはならない。

決算短信は、証券会社ごとに求められ、決算日後45日以内に提出しなくてはならない。

 

「その企業の今」がいち早く分かる書類で、投資家の注目度が高い。

 

売上高や利益はもちろんキャッシュフローや今後の予想など、重要指標が網羅されている。

各上場会社のWEBサイトには必ずこの「決算短信」があるので、しっかり鮮度の高い情報を得たい。

 

その名の通り、短くまとめられているのでベンチマーク企業のものは必ず目を通すようにすべき。

 

③有価証券報告書「企業の財務・決算を詳細把握」

よく「有報(ゆうほう)」という愛称で親しまれている。

なかなか読み応えのあるものであり、企業内容がギッシリ詰まっている書類。

 

先ほどの決算短信の「確定・詳細バージョン」と捉えれば良い。

投資家がしっかりと投資判断ができるように、企業概況・財務状態や経営成績・経理の状況などが事細かにまとめられている。

速報性はない為、即座に株価等に反映されることは少ないが、

その企業を理解し、投資判断を下すには非常に重要な書類と言える。

 

この3つを抑えることができれば、必要十分。

まずは目を通し、どんな情報が載っているか確認してみたい。

 

 

ファンダメンタルズ分析はどう活用すべき?バフェットは「EPS」「ROE」を重視

見るべきポイント「成長性」「収益力」「安定性」「上昇余地」

見るべきポイントは多いのだが、4つのポイントに絞って見ていくと良いと思う。

 

  1. 成長性
  2. 収益力
  3. 安定性
  4. 上昇余地

投資方針や狙いによっても、大きく異なると思うが、

上記4つのポイントを参考に「割安銘柄」を探していくことは、この分析の特徴の一つでもある。

 

バフェットが重要視する「EPS」「ROE」

全ての指標に触れることはできないが、バフェットが重視する指標に触れておきたい。

 

EPS「1株当たり当期純利益」
ROE「自己資本利益率」
よく聞いたことがあると思うが、
EPSは、1株あたり会社がどれだけ利益をあげたかを見ることができる。

 

EPS(1株当たりの利益)=当期純利益÷発行済株式総数

 

当期純利益は、配当の原資になり、その利益を発行済の株式総数で割る。

当然高い方が良いが、経年で見ていくことで、安定的に成長できるかトレンドを見る材料となる。

もう一つバフェットが重要視する指標に「ROE」がある。
ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本

 

投資家が投下した資本に対して、企業がどれだけの利益をあげているかを表す指標。

ROEの数値が高いほど、経営効率が高いと言える。

 

投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利益を上げているかを表す重要な財務指標。

ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言える。

 

 

バフェットは「ROEが15%以上ある限り、四半期業績を心配しなくて良い」と言っている。

「自分のお金を使って、どれだけ効率に利益を生んでいるか」を重要視しているということ。

 

 

ファンダメンタルズ分析ができれば経済が分かり、企業が分かる

テクニカル分析との対比

これまたよくある話で、「ファンダメンタル分析とテクニカル分析はどちらが有効か?」という話がある。

これはそもそも性質が違うので優劣をつけることに意味はない。

 

簡単に捉えると、ファンダメンタルズ分析は「企業価値」、テクニカル分析は「企業価値価格の推移」を対象とする。

投資スタンスや考え方によるが、使い分けるというのが正しいだろう。

 

分析しても儲かるとは限らないが「分かる・分からないでは雲泥の差」

はっきり言って、ファンダメンタルズ分析をできれば「必ず儲けを生む」という類のものでない

 

「中長期的に経済やその企業の未来を見通す力がつく」ことが大きく、

様々な部分で知識や知見は活用でき、副産物が大きい。

 

ファンダメンタルズ分析は、意外とやっていない人が多いが、

「分かると分からないでは雲泥の差」がある。

 

根拠なき投資は、リスクが高く、「こんなはずじゃなかった」となることが多い。

投資は、安全資金内・分散投資・自分なりの根拠が大事だと思う。

 

別機会で分析の詳細は触れていきたいが、

自分なりの根拠を持つ上で、ファンダメンタルズ分析は基礎的なことであるが、非常に重要な分析である。

 

まずは自分のできる範囲での分析を行ってみると良いと思う。

当然投資判断には役に立つし、副次的に様々な知識・知見に触れ、家計運営などにも生かすことができる。

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