投資と心理(プロスペクト理論)※知らないとたぶん損!
人は「損したくない!」生き物
人は「損したくない!」が非常に強い生き物である。なぜにここまで「損したくない」人間が蔓延っているのだろうか。
多くの「確実性」をとり、「リスク回避」の志向が強く、株式をはじめとした投資は如実にその心理が出てくる。
有名な理論だが、知っておいた方がいいと思う。
「損切り」すべきタイミングでも、「そのうち上がるだろう」と何の根拠もなくホールド。なかなか損切りできず結局ジリ貧になりそのまま塩漬け。損失拡大。。。
逆に値上がりの局面で、ちょっと利益が出たらさっさと売り、利確。で、さらに上がり続けて、
「まだ売らなきゃよかった」という経験。
自分もバッチリその経験があり、またその代表のような類の人間である。なぜなのか?
人はなぜ損切りできないのか?「プロスペクト理論」
有名な行動心理で、『プロスペクト理論』がある。
行動経済学者ダニエル・カーネマンと心理学者のエイモス・トヴェルスキーが提唱した理論らしい。
人は利益や損失に対してどのように期待(プロスペクト)するのか?というもの。
簡単にいうと、”人は「得」より「損したくない」を選びがち”ということ。
ちょっとした得より、“ちょっとした損”のほうが心理影響が格段に大きい
- ギャンブルなどで負け続けてる局面で、取り戻そうと熱くなり損失拡大
- 当選確率が相当低い宝くじを買い続ける
こんな非合理的行動は典型だが、もはや生存本能であり、脳に刻みこまれている。
人間である以上、しょうがないとも言える。(狩猟民族時代から、ガッツリ刻みこまれてるらしい)
分かっていても反射神経的に「やってしまう」もの。動物だからしょうがないとも言える。
「じゃあ、どうすりゃいいの」という話
この本能的なものに対して、どうすりゃいいんだろう?
- 株式投資なら、自分なりに分析し「買う根拠」を明確にする
- 撤退ラインを決める
- 例外を作らない(突然の別れを受け入れる)
- 自分で運用しない
- 自分を過信しない
- 瞑想などして精神を鍛え、確固たる自分を確立する
このあたりをルール化したり、遵守したりというのが重要だが。ほぼメンタルとの闘いである(笑)
瞑想は精神論に聞こえるが、まさに精神論で、効果があるらしい。
コロナ禍初期に、「ティッシュ・トイレットペーパーないよ!」というメディア等の煽りに屈せず、事実をしっかり認識し、強い精神で「買いだめしない」という
ようなことをやり切れるか。そんな話に近い。
自分の場合は、自信がないので多くを自分で運用せず、ファンド任せの商品に。個別株式投資は分析してるものの、撤退ラインは全く守り切れていない(笑)
なので、そもそも比率を抑えている。
太古から脳に刻み込まれた本能行動と投資は大きく関係していることが分かった。
じゃあ逆張りし続けりゃいいじゃんてのもあるが、そんな簡単なものでもない。そんな勇気もない。
この理論はマーケティングや政治においても語られるので、めちゃくちゃ有名な理論。
これを知って、投資スタンスは結構変わった。よく聞けば当たり前の話だけど、こういう理論をしっておくのは大事だね。