副業は当たり前の時代へ、海外の副業事情からみる日本の副業とは?

副業は当たり前の時代へ、海外の副業事情からみる日本の副業とは?

副業ではなく、「複業」の時代へ

よく「日本は欧米に比べ副業制度が遅れている」というのを耳にする。様々なシーンで聞かれる「欧米に比べ、日本は遅れている」シリーズの一つかと思う。

海外の副業の実態は知らないし、そんなこと今後一切興味を持たないと思うので、今後自分は「どうすべきか?」を考えるきっかけとしていきたい。

今後はポートフォリオワーカーになるのが、当たり前の時代だし、「二つ以上の仕事をする」ことが、ベースになっていくだろう。

副業ではなく、柱をいくつも持つことが前提の「複業」という考え方を持つのが良いと思っている。

 

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まずは、それをどう実現していくか?海外の事情もみつつ、自分はどうあるべきかを考えていきたい。

 

海外の副業事情はいったいどうなっているのか?

アメリカの副業事情:『ミレニアル世代は約半数が副業経験者』

複数就業者の割合は、全就業者の4.9%出展:独立行政法人 労働政策研究・研修機構『諸外国における副業・兼業の実態調査2018』

副業に関する法規定はなく、労働基準法で「労働時間に関する規制」もないらしい。ミレニアル世代(20代前半~30代前半くらい)は、約半数が副業経験者。この世代が今後の世界を作っていくと言われているが、まさに当たり前に近い感覚になってきている人も多そうである。

米の場合、契約で「ジョブ」が明確で、仕事領域のあいまいさが少ない日本より「本業」「副業」の区別をしやすいので、取り組みやすそうではある。

逆に厳しい部分もあり、「会社に守られる意識」も基本なさそうなので、「個人が主体的に稼ぐ」ことの意識は高そう。(社会保障も薄いし)

 

ドイツの副業事情:『独自のミニジョブ制度』が副業をけん引

複数就業者の割合は、全就業者の6.9%

先進国で一番労働時間が短いといわれるほど、「合理主義」の国なんで興味あり。

労働時間法で、本業と副業を合算した時間が原則として1日8時間以内と決まってるさすが!

ドイツは独自の「ミニジョブ制度」というものがあるらしく、副業してる人の9割超がこれ。

※ミニジョブ:月額賃金450ユーロ以下の仕事であれば、社会保険料負担免除される制度

めちゃくちゃ副業盛んという訳でもないが、「ミニジョブ」制度が副業をけん引し、副業率は上がっているよう。早くから制度化をする合理性は見習うべきか。導入は簡単じゃないだろうが、この制度は日本に合いそうな気がする。(ニーズあるだろうし)

 

イギリス:『終業後のプチ起業』がミレニアル世代で流行っている

複数就業者の割合は、全就業者の3.9%。

多くはない印象。特徴としては、終業後(17時以降)のプチ起業がミレニアル世代中心に流行ってるらしい。雇用主に報告すれば、結構堂々とできるみたい。

そういえば、ブレグジッドってどうなったんだっけ?EU離脱の背景詳しくないけど、特に若者は将来不安感じてそう。。

 

フランス:意外と固い⁉『企業より生活のための副業が多い』

複数就業者の割合は、全就業者5.4%。

特徴的なのは、うち80%が女性ということ。年齢は40代超が多く、飲食なんかの普通のバイトが多いみたい。あんまり参考になる情報ないので、フランスはこんなもんかな。

 

アメリカは別として、他は日本と似たりよったりな感じもする。“生活の足し”にという目的がほとんどだし、若い人は起業っぽい副業もチャレンジしている。特にミレニアル世代(20代前半~30代前半くらい)は、副業というよりチャレンジングな起業に取り組んでいる模様。

 

 

日本の副業事情と、今後我々は「どうすべきか」

一方、日本はというと、複数就業者の割合は、全就業者の4.0%。

ある調査によると、企業の28.8%が「副業を推進・容認している」らしい。「本当にそんなに認めてるかなあ」という感じだが。。

会社が気にしているのは、「本業への支障」とのこと。この「本業への支障」ってのが難しいよね。

日本の場合、異常に時間へのコスト意識が低く、時間を気にせず仕事する美徳がまだある。

会議のための会議がたくさんあるし、リスク回避のためのリスク回避会議みたいのが、腐るほどあるし、「非効率の権化」みたいなとこが大きい。

仕組み自体がそんな感じなので、労働時間が長い&仕事のあいまいさが多い。その中で、本業への支障がないよう、健康配慮や本業との競合分野に抵触しないよう、自分の時間を使って見極めながらやらないといけないのは、なかなか難しい。

本業が会社員の人の副業は、このあたりが特に日本の大変なところかなあと思う。

コロナで様々な様式や常識が変わり、副業を認める方向にどんどん動いていくと思うが、根本的な文化・スタイルは簡単には変わらないと思う。

ただ、どんな状況でも、「やる人はやるし、やらない人はやらない」。

これは海外でも一緒。労働のステージが長ーくなるし、会社員のみのスキルは確実にコモディティ化する。

一本足(本業のみ)というのは、リスクが大きいのは間違いないと思う。

 

昔は20.30代は新しいことをどんどんやれってのがあったが、今や40.50代、いや60代も「自分の価値」を広げるような新しいことをした方が良さそうだね(人生100年時代だし、働く期間は長い)。

 

目的次第だが、本業会社員ならアルバイトは難しいので、ネットを軸とした「プチ起業」を個人事業主で手始めにやるのがいいんじゃないかと。

自分の好きな分野・得意分野・興味分野で、やってみる。1円でも稼げればめちゃくちゃうれしいだろうし、そこにノウハウがあれば、将来の自分のストックになる可能性を秘めている。

はじめは超へなちょこでいいと思う。だってやったことないんだから。自分の価値を決めつけずに、何歳からでも、どんな境遇でもいっちょやってみっかという軽い気持ちで、まずはへなちょこ起業を始めてみるというのはアリかもしれない。

最近はやっているcoconala(ココナラ) のような、ちょっとしたスキルを仕事し稼ぐようなサービスで、自分を試してみてもいいかもしれない。

 

 

副業を考え取り組む中で、新たな自分と新たな収入を手にすることができるかもしれない。

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