【2021年版:自動車税(軽自動車税)】日本は高い⁉排気量別税額一覧とその仕組みを知る
そもそも自動車税って何なの?
クルマ離れが叫ばれて久しいが、ぼったくり税金シリーズの一つと思っている「自動車税」について調べたい。
カーユーザーが毎年5月に頭を悩ませる税金である。
4月1日時点の所有者に対して毎年課せられる税金で、所有しているだけでかかる税金。
「持っているからかかる税金」。
不動産所有で発生する税金、固定資産税の車バージョンと考えれば良いだろうか。
さらに、車検の度にかかる「自動車重量税」もある。
【2021年版】自動車重量税は高い!?車を所有しているだけでかかる税金を知る自動車重量税って何?「車の重量に応じて支払う税金」ぼったくり税金の一つと思っている「自動車重量税」について。毎年通知が送られてきて、毎年払っている「自動車税[…]
こっちの方はたちが悪く、「道路整備の財源確保のため」創設されたもの。
2009年の「道路特定財源の一般財源化」により課税根拠は既に喪失している。
即刻廃止にすべきものだと思うが。。。車関連税は、ぼったくりバーとおなじ構造にも思えてくる。
ガソリン税もたんまり取られ、車は税金の塊となる。
そりゃ、車売れないわと。。
自動車税の納め先と背景
そして、自動車税は「普通税(一般財源)」である。
道路整備などカーユーザーのためだけに使われるものでもない。
受益者負担の原則からも外れており、明確な課税根拠がない。
自動車税の種類は、2種類ある。
- 自動車税 ⇒都道府県に納付
- 軽自動車税 ⇒市町村に納付
実はこの2つの税金は、納め先が異なる。ここも触れておきたい。
軽自動車は戦後にできた規格である。1958年までは自転車にもナンバープレートがあった。
これは、「自転車税(自転車荷車税)」の課税のため。「自転車荷車税」は1958年に廃止され、「軽自動車税」が誕生した。
自転車関連税の延長線上でできた税だから、市町村管理というのは理解しやすい。
なお、法律上、普通自動車は「登録車」、軽自動車は「届出車」とされ取扱いに違いがある。
知らない人も多いかもしれないが、ナンバープレートには運輸局の「封印」があるが、基本、軽自動車にはない。
「登録」でなく「届出」なので、資産として扱われていないということ。
この辺からも性格の違い=税金の納め先が違う というところが読み取れる。
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自動車税は、米国の29倍⁉ 何でこんなに高いのか?
様々な変遷があり、1940年に自動車税に統一された。
元々は戦争につぎ込む戦費をかき集めるための手段であった。
その後、戦後復興期以降も、道路整備に莫大な費用がかかる為、財源として使われたということだろう。
今では、
と立派な安定財源になっている。
ぶっちゃけ、貴重な安定財源として確立してるから手放せない!というものだろう。
ちなみに「保有段階における自動車関連税」の海外との比較でみると、アメリカの約29倍、ドイツの約2,8倍、イギリスの約2.3倍となっているそう。
各国の課税システムが異なるので、ここだけを切り取って高すぎる!というのは早計かもしれないが、高いものは高い!
自動車税はどれくらいかかるの?
自動車税のアウトラインが分かったところで、「実際にどれくらい税金がかかるのか」を見ていきたい。
単位:円
車種 | 自家用 | 営業用 | ||||
乗用車 | (総排気量) | 1リットル以下 | 29,500 | 7,500 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1リットル超~1.5リットル以下 | 34,500 | 8,500 | ||||
1.5リットル超~2リットル以下 | 39,500 | 9,500 | ||||
2リットル超~2.5リットル以下 | 45,000 | 13,800 | ||||
2.5リットル超~3リットル以下 | 51,000 | 15,700 | ||||
3リットル超~3.5リットル以下 | 58,000 | 17,900 | ||||
3.5リットル超~4リットル以下 | 66,500 | 20,500 | ||||
4リットル超~4.5リットル以下 | 76,500 | 23,600 | ||||
4.5リットル超~6リットル以下 | 88,000 | 27,200 | ||||
6リットル超 | 111,000 | 40,700 | ||||
軽自動車 | 一律 | 10,800 | 6,900 |
- 乗用車(自家用)だと、最高111,000円
- 軽自動車(自家用)だと、一律10,800円
何となくカーユーザーは、こんな金額かなあという感覚を持っていると思う。
あまり一般ユーザーが知らないこととして、「営自格差」というものがある。
その名の通り「営業用」と「自家用」の金額の格差のこと。
1リットル超~1.5リットル以下の乗用車の場合、
- 自家用:34,500円
- 営業用:8,500円
約4倍の格差がある。
もちろん事業用途のものは優遇されて然るべきと思うが、こう見ると自家用の負担が大きすぎないだろうか。
ちなみに軽自動車の場合、「営自格差」以下の通り。
- 自家用:10,800円
- 営業用:6,900円
1.5倍ちょいの格差。こちらは納得できるレベルかなと思う。
こう見ると「乗用車の自家用ユーザー」の負担が明らかに大きい。ここは改善すべきじゃないかと思う。
知識を持った上でカーライフを送りたい
以上のようにあまり納得性がない税金だが、税金なので、しっかり間違いなく徴収される。
延滞すると、車検が受けられなくなったり、延滞金などのペナルティもある。
2020年はコロナの影響で自治体によって猶予措置があったようである。
自動車税を筆頭に「自動車を保有することでかかるコスト」は家計運営に大きな影響を与えるもの。
もちろん移動を快適に、また所有欲を満たし、利便性を高めてくれる代物である。
ただ、今やカーユーザーは激減し、カーシェア普及などにともない、保有せずともメリットを享受できる選択肢が増えている。
自分のライフスタイルと家計運営を考慮し、しっかり知識を得たうえで、「自動車を保有する価値」を考えていきたい。